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Episode 1: 貪欲な富豪 03

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「いッ…いぎッ…うあぁ…ッ!」

 

薄暗い地下室に、悲鳴にも似た嬌声が響く。

 

ヨセフが管理する地下牢。

ここには商会が各地で仕入れてきた奴隷たちが閉じ込められ、

新しい主人に買われるまで商人たちの玩具として扱われる。

 

勿論、そんな奴隷を買い取る者の中に

買った奴隷を人として扱う者はなかなかいない。

 

「いやぁ…! …あああッ」

 

押し寄せる苦痛と快楽に顔を歪める娘を見下ろしながら、

カルロスは腰を突き上げる。

 

陰茎を包み込む肉壁を押し広げては引き抜き、それを欲望のままに繰り返す。

会長になってからは毎晩のように、彼は奴隷を弄ぶ行為に耽っていた。

 

しかし老若問わず、ただ愛ではなく私欲のために奴隷を犯してきた彼は

いつしか己の欲望が満たされなくなってきていた事を感じていた。

 

今日犯している女性は、近郊の村一番の美女である村長の娘。

商会への借金を理由に買われた娘で、

カルロスも彼女に対して決して容姿に不満はなく、

むしろ好みであったはずなのだが

 

淡々と注送を繰り返していくうちに、

昂っていたはずの陰茎はいつの間にか力なく項垂れていた。

 

「あ…あの…、カル、ロス様…、いかがなさいましたか…?」

 

それまでただ四つん這いのままひたすら恥部を貪られていた娘が、

青ざめた顔で恐る恐る振り返る。

 

娘にとって、カルロスは自分の親を借金地獄に陥れたヨセフが仕える商会の主だ。

彼に自分が気に入られないとどんな仕打ちを受ける事になるのか、そんな恐怖を露わにした表情だ。

 

「おや? 旦那、どうしやした?」

 

ヨセフもカルロスの異変に気付く。

二人が顔を覗き込むと、カルロスは無表情で答えた。

 

「…つまらない」

 

その瞬間、娘はがたがたと震えだす。

ヨセフも仕打ちを覚悟したが、カルロスは首を振る。

 

「いや、お前は悪くないぞヨセフ

 ここ最近ずっと感じていたことだ」

 

彼が語り始めたことで、周囲で商品を貪っていた商人たちも動きを止める。

 

「足りないんだ。

 どんな女を抱いても、どんな風に犯しても

 何かが足りない、満たされないんだ」

 

「旦那…」

 

「すまないヨセフ、お前の気遣いには感謝している

 だが今日はもうやめておこう」

 

いつもは豪快な彼の、何かが抜けたような後姿を商人たちは呆然と見送った。

 

静寂の中に、一つの吐息が零れる。

カルロスが何もせず去った事に安堵した村長の娘の吐息だ。

 

しかしその様子を見て、ヨセフはチッと舌打ちする。

肩を跳ねさせ、娘は再び恐怖の渦へ叩き落された。

 

「おいお前ら」

 

ヨセフが冷たい声で周囲の商人たちを呼ぶ。

呼ばれた彼らは自分たちが犯していた女から離れ、村長の娘を囲う。

 

「カルロスの旦那が機嫌を損ねたんだ

 こいつはもう商品じゃない、

 他の奴隷と違って金は払わなくていい

 だから…」

 

そして静かに、けれどはっきりとした声でこう言った。

 

「…死ぬまで犯せ」

 


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